プロモーションとは?言葉の意味と主な手法を解説!
プロモーションという言葉はよく聞きますが、実際にどんなことを指すかわかっている人はいるのでしょうか?
とはいえ、プロモーションの言葉の意味は非常に広く使われているので、ここではマーケティング分野においてどのような意味で使われているかをまとめていきます!
プロモーションという言葉は、認知度や理解、好感度、ブランドロイヤリティ(特定ブランドへの愛着)を高めるための活動を意味しています。商品やサービスを、消費者に知らせ、購買まで結びつけるのが目的です。
広告業界ではよく、「マーケティング」ともいいますが、厳密にいうと「プロモーション」です。
広告、販売促進、PR、これら三つの活動を総まとめしたものが、プロモーションとなります。広告で得られた認知を、実際の購買につなげていきます。
① 商品orサービスを周知させるための活動
商品やサービスを知ってもらうための活動としては、CM広告が思い浮びますよね。しかし実際、CMを観て商品やサービスを利用しに行く人は、全体の20%程度だと言われています。残りの80%の方は、実際に店頭へ行き、最終的に店内で買うか買わないかを決定しています。
② ユーザーに買いたい!と思わせるための活動
消費者に、その商品を買いたい、サービスを利用したいと思ってもらうためには、メディアを使った活動が求められます。具体的には、チラシ、DM、インターネットなどが代表例です。間接的になりますが、イベントや見本市なども、消費者の購買力を高めるのに役立ちます。
また、商品やサービスを販売するためには、「動機づけ」も大事です。動機づけとは、例えば、お得なお試しプランやお試しセット、プレゼントキャンペーンや、割引サービス、ポイントサービスを提示して、消費者を呼び込む事です。
これらの販売戦略を用意しておくと、ユーザーの購買力もより一層高まり、買いたい、利用したいという気持ちにさせられるので。
また、期間や消費者のターゲットをできる限り限定して、プランを組み立てていくのもポイントです!
マーケティング4Pとは、何の事かご存知でしょうか?マーケティングの4Pとは、製品・価格・販売チャネル・プロモーションの4つで、マーケティングの根管を表すものです。これら4つを武器だと考えましょう。全部組み合わせる事により、最強の戦略となり得るのです!
① 製品(Product)
「何を売るか?」という部分です。ターゲットになるおお客さんが「買いたい!」と思うような製品を販売する事が目的です。そのためにも、ターゲット層の消費者が、どのような商品を望んでいるのか、ニーズを詳細に分析する事が必要です。いかにして「本当に欲しい!」と思ってもらえるような商品にしていくかが、ポイントです。
➁ 価格(Price)
マーケティングにおいて、価格設定は非常に重要な部分です。低価格にすれば、消費意欲も増し、売り上げが伸びるかもしれませんが、企業の利益につながるとは考えにくいです。
逆に価格を上げてしまうと、購買意欲も下がり、売れ行きが伸びない可能性があります。ライバル会社の価格帯も考慮に入れて、価格を決定していきます。
➂ 販売チャネル(Place)
最適な流通網を考えなければいけません。もしも若者がターゲットであれば、コンビニになるかもしれませんし、富裕層がターゲットであった場合は、デパートや百貨店が適しているかもしれませんよね。「誰に」売るかによっても、販売チャネルは変わってきます。
④ プロモーション(Promotion)
商品やサービスの知名度を高めるためにも、不特定多数の消費者にアピールしていく活動が、プロモーションです。マスメディアに向けて、宣伝をかけていき、リピート販売向上につなげていく必要があります。
ダイレクトメールやコールセンター、電話セールスまで、幅広い広告活動の種類がありますが、企業としては、少ないコストで大きな宣伝効果を生みたいので、最適なプロモーション手法を選んでいかなければなりません。
効果的なプロモーション(製品販売)をしていくためにも、代表的な方法があります。ここでは、主な手法をご紹介していきましょう。
3-1. 広告宣伝は一番代表的な広告活動!
商品販売のための広告活動は、プロモーション手法の中で一番代表的な手法です。広告主は企業となるので、当然、広告費用は企業が負担して宣伝していきます。これが「広告」です。
テレビで放送されるCMや、雑誌や新聞、ネットで掲載される看板も、広告に含まれます。
テレビやラジオCMでのプロモーション活動は定番ですが、最近では、WEBで動画を配信し、商品やサービスの宣伝をする会社も増えてきています。
① テレビCM
テレビCMは、テレビ放送の間に挿入される広告映像であり、テレビを通じて宣伝する方法です。
テレビCMは番組提供(タイム)とスポットがあります。
番組提供(タイム)は、ターゲットにあった番組を提供し、その合間に含まれるCMタイムを利用することです。スポットとは番組と番組の境目(ステーションブレイク)を中心にCM放送枠を確保し、露出する方法です。
番組提供の中でも全国ネットによる提供とローカル番組による提供があり、全国的なプロモーションを行う場合は全国ネットでCM放送することが有効です。但し、全国ネットは、ローカル番組と比較して広告料が高額です。
➁新聞・雑誌広告
新聞は掲載料が高く、新聞そのものに対する信頼感が高いことから、新聞広告に載るというだけで消費者に信頼感を与える傾向があります。
しかし、最近では新聞の定期購読率は若年層だけでなく、50~60代でも低下傾向にあります。
全国紙であれば、他の媒体と比較して購読者に偏りが少ないため、新聞広告は幅広い層の目に触れる機会があります。
雑誌広告はファッション・趣味など特定のジャンルに特化した雑誌に掲載されます。そのため、特定のジャンルに興味のある購買層をターゲットすることができます。
雑誌広告には一般的な「記事型広告」の他に、「編集タイアップ広告」があります。雑誌記事のような体裁をとり、雑誌編集者が作成する広告です。
➂WEB動画広告
Web動画広告は、バナー広告やリスティング広告に比べて、商品・サービスの認知度、理解促進度が高くなります。
また、TVCMよりもターゲティング精度が高いうえに効果測定がしやすく、広告の費用対効果を明確にしやすいという利点があります。
但し、自分からネット検索した消費者に対して表示されるリスティング広告などと異なり、Web動画広告は売上に直結するかいう観点よりも、視聴者数を指標にする場合が多いです。Web動画広告で商品を知ってネット検索したり、店舗へ向かうという行動になります。その点では、TVCMに近い位置づけと考えたほうが良いでしょう。
④ OOH広告
OOH広告とは、家以外の場所で触れる広告の数々を指しています。例えば、交通広告や屋外広告、大型ビジョン、コンビニのディスプレイ、スポーツ施設、レストランのテーブルポップ、街頭でのイベントやサンプリング、配布チラシなども、OOHメディアに含まれます。
OOH広告は、コストもあまりかからず、認知持続性が高いのが最大のメリットです。また、他媒体と比べると、規格による制約が少ないため、クリエイティブな特色をアピールしやすく、アイディア次第では、消費者に大きなインパクトを与えられます!ただし、自治体によっては、屋外広告物に対する規制が違うので、事前確認しておきましょう。
3-2. 人的販売とは何の事か
人的販売とは、その名の通り、人を使って購買を促すマーケティングです。間接的に消費者の購買行動に変化を与えたり、意欲を高めたりするものが増えている中、直接販売活動を行っていくのが、人的販売の特徴です。
具体的には、販売員や営業マンが顧客と交渉し、実際に販売契約を交わします。ちなみに、人的販売を英語では、Personal Sellingです。
人的販売では、見込み客と直接会い、接触する営業販売活動を指しています。見込み客を直接訪問する営業や、実演販売、展示会やセミナー、見本市での顧客対応も、「人的販売」に含まれます。
3-3. 販売促進(セールスプロモーション)
販売促進は、「セールスプロモーション」とも呼んでいます。セールスプロモーションは、消費者の購買に直接つなげるための方法です。ただし、直接購買につながる働きかけでも、人的販売とは区別しています。
セールスプロモーションには、流通業者に対して行うものと、消費者に対して行うものとの二つあります。
展示会やコンテスト、見本市やクーポンなど、一時的な販売効果を期待して行う手法がセールスプロモーションです。
セールスプロモーションには2種類ある!~ディーラー・プロモ―ション&コンシューマー・プロモーション
①ディーラー・プロモーション(インセンティブ、販売店向けセミナーなどのノウハウ共有、陳列要望など)
販売側に対して、販売効率を上げるために行う、メーカーの販売促進活動の一つです。自社製品を扱う流通業者をターゲットに展開する販売促進で、流通業者に対して、自社製品を優先的に取り扱うよう、販売意欲を刺激し、市場地位支援していき、共栄共存を図ります。
②コンシューマー・プロモーション
こちらの方が一般的で、単に「プロモーション」と呼ぶ事が多いです。消費者に向けて、商品やサービスへの認知度や好感を高めるために行う活動です。
3-4 広報(PR)活動の種類には何がある?
広報(PR)活動では、新聞や雑誌など、紙媒体を利用したり、テレビやインターネットなどに対する新製品情報の提供、プレスリリース、機関紙、会報などのコミュニケーションツールを活用していきます。
プレスリリースとは、報道機関やマスコミ向けに発信する広報的手法の事です。新しい商品をインターネットなどで公開し、新しい事を始めたと伝えるために利用します。ニュースサイトなどの情報サイトに掲載する事が、プレスリリースの目的です。
基本的に、媒体には記事として掲載されます。媒体に取り上げてもらえば、単なる広告とは違い、無料で掲載可能なので、広告費用がかからないのが利点です。しかも、ただの広告欄ではなく、記事になるので、それだけ信頼度もアップします!ただの広告だとスキップしてしまう人も多いので…。
3-5. ダイレクトマーケティングとは何の事か
ダイレクトマーケティングとは、電話や郵便、FAXやEメールなどを利用し、想定客と直接対面する事によって、反応を求めるマーケティング手法です。
テレマーケティングとは?
テレマーケティングとは、電話や電子メールなどの通信手段を使い、客と連絡を取り、商品やサービスの販売促進活動を行なうマーケティング手法です。
テレマーケティングには、相手から電話を受け付ける「インバウンド」(受信)と、データを元に、事前にピックアップされた顧客に、商品やサービスのアピールをしていく「アウトバウンド」(発信)があります。
最近はバナー広告やリスティング広告だけでなく、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSを活用して、消費者やユーザーとのコミュニケーションをとりながら展開するプロモーションが増えています。
森永製菓株式会社は、2016年のバレンタイン商戦にあわせて、FacebookかTwitterから「#セルフ愛2016」というハッシュタグをつけて「自分を愛でる一言」を投稿すると、抽選で計20名にチョコレート詰め合わせがプレゼントされるという参加型のキャンペーン「いざ、セルフバレンタイン!汝、全力で自分を愛せ!」を実施し、多くの投稿を獲得しました。
頑張っているのに褒められない、自分への最大の愛情表現を投稿するという「セルフバレンタインキャンペーン」は、バレンタイン商戦期間中に購入されるチョコレートの大半が自分のためのものであるという調査結果に基づいて企画されたそうです。
2016年のバレンタインデーが日曜日にあたっていため、社内向けの義理チョコ需要が下がることが見込まれたことも背景にあるようです。
プロモーションとは、一つだけの手法を表しているのではなく、いくつかの方法を組み合わせて行っていく事で、より大きな効果を生み出すものです。
いかがでしたでしょうか?
この記事では、「プロモーション」について、学ぶ事ができましたね。
最近では、広告戦略の一つで、動画を活用するケースも増えてきています。しかし、うまく戦略を立てていかないと、動画を使っても失敗に終わってしまいます。効果的なプロモーション戦略を立案するにあたっては、重要な切り口である、「誰に、何を、どのように」売るのか、三つの視点から考えていく事で、プロモーションが成功します。この「誰に、何を、どのように」の部分を、しっかり戦略的に考える事が大切です。これによって、動画などの媒体を活用し、結果につながるようなプロモ―ションができるのです!