OOH広告(Out of Home広告)とは、どんな広告?
OOH(Out of Home)広告とは、交通広告・屋外広告全体を指す言葉です。現在はSNS時代になり、生まれた時からマルチデバイスに囲まれ、その一部を肌身離さず持つスマートデバイス世代が主流になってきています。その影響で、OOH(Out of Home)広告からインターネットへ誘導する、情報の拡散広告が普通になってきています。広告の主流だったマス4媒体(TV・ラジオ・新聞・雑誌)でさえ、今から30年ほど前には80%以上あったシェアが今は半分の40%台ですから、いかに広告展開の状況が変わってきているかを示すものでしょう。
普段から外出時に見かけるOOH(Out of Home)広告ですが、ありとあらゆる種類の広告が広範囲に渡っていますから、改めて考えてみると、広告に囲まれて生活をしていることや、その中から得られる情報の多さに気づくでしょう。意識をしなくても次々と広告が目に飛び込んでくることで、社名・商品名・ブランドイメージなどが繰り返しインプットされていくのです。では、OOH(Out of Home)広告にはどんなものがあるか、見ていきましょう。
交通広告の種類
・電車広告
車両の広告類のことをいい、電車を利用する通勤・通学者がメインターゲットになります。中吊り、窓上・ドア横ポスター、ステッカー、ドア上、吊革、貸し切り、トレインチャンネル、車体などが主な場所になります。
・駅広告
駅構内に展開された広告のことをいい、駅利用者のメインターゲットに合わせた最寄駅周辺や複数駅での訴求が可能です。看板(サインボード)、ポスター、臨時広告、デジタルサイネージが主な場所になります。
・バス広告
公共の乗り物として地域に親しまれるバスの内・外の広告類のことをいい、バスを利用する通勤・通学者がメインターゲットになります。運転席後部、窓上、側吊り、ステッカーなどが主な場所になります。
・タクシー広告
遮断された空間であるタクシーの内・外の広告類のことをいい、比較的高い年齢層や高所得者がメインターゲットになります。ウィンドウステッカー、アドケース、ボディ・スーパーステッカー、ラッピングが主な場所になります。
屋外広告の種類
・看板
設置した場所の店舗や会社、一般の広告PR、注意喚起、美術のためなどに立てる広告をいい、耐久性のある板状のものになります。材質には、木、金属、ホーロー、合成樹脂板、合成樹脂シート、デジタルサイネージなどがあります。
・大型ビジョン
都市部の繁華街の目立つビルに設置された大型映像広告をいい、景観を損ねることなく、街のメインターゲットに向けた確実なPRが人気です。映画のアスペクト(画面や画像の縦・横の長さ)比として使用されていた16:9が標準となっています。
・アドトラック
広告宣伝車ともいわれる、車で移動しながら宣伝をする車体を利用した広告のことをいい、歩行者や通行車両などにPRすることを目的としています。軽トラから40Fトラックなど、大きさ各種、内照・外照のタイプ別もあります。
2015年の広告全体の総広告費が6兆1,710億円。そのうち、屋外広告費は3,188億円、交通広告費は2,044億円で合計5,232億円となっています。OOH(Out of Home)広告は、全体的には微増していますが、車内や駅構内のデジタルサイネージやLEDネオン、屋外ビジョンなどの伸びに比べて、一部の中吊り・窓上・ドア横など、紙面の車内広告、スタジアム看板などは減少傾向にあります。やはり、今の時代に合った広告が伸びているといえるのでしょう。そこへいくと、「屋外広告」のアドトラックなどは新しい分野です。今もTwitterやInstagramなどの2次的情報拡散が見られますから、もっと工夫次第で新たな展開が生まれるかもしれません。
(DENTSU HPデータ参照:http://www.dentsu.co.jp/news/release/2016/0223-008678.html)